根管治療の成功率を高める4つのポイント

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歯の神経の治療・・・いかにも痛そうな治療ですね。

歯の神経の治療を根管治療と言います。むし歯が重症化して歯痛を起こしたり、歯の神経の治療時にバイ菌が感染して歯根の周りに膿を持っている場合に受ける治療です。

神経を抜いた歯に被せ物をする場合に、根管治療は土台となるとても重要な治療で、根管治療を疎かにすると、歯に被せ物をした後に歯が痛んだり、歯の周りの歯茎が腫れたりします。

日本での根管治療の成功率

日本での根管治療の成功率は非常に低く、成功率は60%とも言われています。

実際に、再根管治療が主訴で当医院に来院された患者さんで、初診時にお口の中の全体のレントゲン写真を撮ったところ、根管治療を受けた歯の12本中、12本全ての根管治療が上手くいってなかった患者さんもいました。

失敗率100%は酷すぎますが、かなりの確率で根管治療が上手くいっていない歯を見かけます。

根管治療の上手くいかない理由

根管治療の上手くいかない理由の一つは、神経の通り道である根管の複雑性にあります。根管は植物の葉っぱの葉脈のように複雑に枝分かれしていたりしているので、殺菌しきれない根管が残りやすいのです。

根管治療の失敗は、根管への細菌感染なので、歯根のなかで枝分かれしている根管を隅々まで殺菌できるかが重要です。

根管の殺菌を上手くいかせるためには、歯科用のCTで歯根の中でどのように根管が枝分かれしているかを可能な限り把握し、薬剤が行き渡りやすいように治療用顕微鏡で確認しながら枝分かれした根管を消毒することが必要です。

根管治療を成功させる4つのポイント

① CTによる歯根内の根管の分布の確認CT021

② 治療用顕微鏡による根管の視認と拡大

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しかし、根管を探し当てたとしても、根管内を殺菌できなければ根管治療は成功しません。ですので、根管を確実に殺菌消毒できる薬剤と消毒剤を行き渡せることができる機材を使用することも重要です。さらに、

③ 根管内をより殺菌できる消毒剤と機材の選択

根管内に潜むバイ菌を殺菌する薬剤として、次亜塩素酸ナトリウムとEDTAという薬剤を使います。次亜塩素酸は非常に優れた消毒剤で、次に紹介する超音波洗浄の機材と組み合わせると強力な洗浄効果を発揮します。また、その消毒効果をさらに高めるために根管治療時に発生する削りかすによる目詰まりを溶かして薬剤を隅々まで行きわたるようにする薬剤としてEDTAを併用します。洗浄の機材としてはピエゾフローという超音波を発生させて薬液を攪拌させる機材を使用すると良いです。その機材はアメリカの根管治療の専門医の多くが使用しているものです。

そして、根管治療で一番大事なポイントは、できる限り清潔な状態で治療をすることです。そもそも、根管治療時にバイ菌が根管に入って来なければ失敗しないのです。ですから、根管治療時には最大限の感染対策をすることが必要です。

根管治療に使う機材の消毒はもちろん、ラバーダム防湿というゴムのシートで根管とお口を隔絶させることにより、できる限り根管にバイ菌が感染するのを防ぐのです。根管治療を成功させる最後のポイントは、

④ 清潔な機材や、ラバーダム防湿などの感染対策を徹底する

以上です。

参考までにラバーダム防湿を実施している動画をご覧ください。

まとめ

根管治療は、すべてのベースとなる非常に大切な治療です。被せ物をした後に苦労しないように、適切な根管治療を受けられるのをお勧めします。

 

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