歯周病治療で最も重要な3つのポイント

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歯周病治療

《歯槽膿漏》

どんな方も聞いたことがある言葉だと思います。歯周病と同義語のように使われている言葉ですが、正確には歯槽(歯肉)から膿が出てくる歯周病の症状の一つを指します。

但し、歯周病のどの進行段階でも膿が歯肉から漏れてくるわけではありません。「歯槽膿漏」という症状は、歯周病が重症化して起こるのです。重症化してしまった段階では、歯を残すのが非常に難しくなります。ですから、歯肉から膿が漏れてくる段階の前に見つけて治療をしなければなりません。その為に定期検診を受け、早期発見をするのも重要となります。

では、歯周病の改善が期待できる段階である、初期または中等度の歯周病ではどのような治療を受けるのでしょうか?

基本的には、どの段階の歯周病もほぼ同じ考え方の治療が行われますが、私が行っている《治療法顕微鏡》を用いた歯周病治療についてお話したいと思います。

① 歯の周りの歯垢(最近の塊)をブラッシングで落とす

まずは、確実に歯垢を落とすブラッシングを身につけることです。これは、ブラッシング指導を繰り返すことで改善します。口腔ケアのために歯ブラシやフロス、歯間ブラシを揃えていても、使い方が間違っていれば何回やっても歯垢は落ちません。

「歯ブラシをかけている」=「歯垢が落ちている」ではないのです。

治療用顕微鏡にはカメラが備えてあり、一本一本の歯を拡大視しながらブラッシングで落ちていない歯垢がどこにどれくらい残っているか、患者さんにヘッドマウントディスプレイ(メガネ型のモニター)を使用して、その場で確認していただけます。また、画像を録画して後からモニターに再生して見ていただくこともできるので、清掃状態の確認に非常に有効です。

治療用顕微鏡を用いると、どの歯のどこに歯垢が残っているか、納得していただきながら、繰り返しブラッシング指導をすることができるので、正確な口腔ケアができるようになるのです。

② 歯石を取る

歯石の表面はザラザラしているため歯周病菌がはびこりやすく、歯石が付いていると歯周病が増悪しやすいのです。歯周病が進行してくると、歯槽骨の破壊に伴って歯周ポケットが深くなっていきます。深くなった歯周ポケット内の歯根の表面に歯石が付いてくると、そこを足がかりにしてさらに歯周病菌が繁殖し、歯肉の炎症が進行します。

中等度の歯周病では、歯周ポケット内の歯根面に歯石がこびりついていることが多く、歯周病を改善するためには、その歯石を確実に除去することが必要です。

しかし、歯周ポケット内は狭く、暗く、深ければ深いほどよく見えなくなります。通常は、歯周ポケット内に付いている歯石は勘を頼りに除去していくのですが、歯根面は凹凸も多く、また歯周ポケット内に付く歯石は黒く固く強固に歯根面に付着しているので、肉眼やルーペでは完全に取れていないことも多いのです。

歯肉を切り開いて歯根面を露出して歯石を除去する手術もありますが、周りの歯の健康な歯周組織へのダメージもリスクとしてあります。

治療用顕微鏡では、狭く暗い歯周ポケットの中も深いところまでよく見えるので、手術をしなくても歯石の除去が可能なことが多いです。歯肉を切り開く手術をせずに済めば、患者さんの肉体的な負担も軽減されます。

治療用顕微鏡を用いての歯石除去の様子です。よかったらご覧ください。

③ 咬み合わせの負担軽減

歯周病が悪化する原因に、歯ぎしりなどの咬み合わせの負担があります。咬み合わせの負担を「咬合性外傷」と言います。継続的もしくは間欠的に歯周組織に力がかかり、ダメージを与えることにより、歯を支える歯槽骨が吸収していきます。

咬み合わせの負担を減らす対策は、歯ぎしり用のマウスピースを夜間装着する、歯を削って咬み合わせを調整する、歯列矯正で負担のかかりにくい咬み合わせに修正する、被せ物で負担のかかりにくい咬み合わせに作り直す、などの対処をしていきます。

まとめ

歯周病は一朝一夕で進んでくる病気ではありません。定期検診で歯周病が進んでくる兆候を察知し、早期に対処することが大切なのは言うまでもありません。

また、治療用顕微鏡を使用した体に優しい最新の治療方法も選択肢として出てきています。

入れ歯やインプラントのお世話にならないよう、歯周病の管理をしていきましょう!

 

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